ブライダル司会者 小林 祐美

幸せがあふれる場所で、お客様に「ありがとう」と言っていただける喜び。

大学を卒業し、一般企業に就職。4年ほどたった頃、ふと自分はずっとこのままでいいのかと考えるようになりました。そこで自己分析をしてみて、中学時代に生徒会で司会をしたり、文化祭で英語のスピーチをしたリ、私は話をすることが好きだと気づいたんです。それから話す仕事がしたいと思うようになり、どんな職種があるのか調べていくなかで、ブライダル司会者を発見。これなら幸せな場所で仕事ができる、と志望が固まりました。


東京アナウンスアカデミー(当時)は、多くの著名な方が卒業されていたこと、授業が日曜日なので働きながら通えることが魅力でした。また、学内でオーディションがあるので、夢に近づけるのはここだと思い、すぐに入学願書を出しました。

腹式の発声やみんなの前で話すことなど、授業は想像より難しく感じましたが、逆にこうしたスキルを自分の武器にできれば、と励みにもなりました。先生によく「しゃべり方が幼い」と指摘されたことを覚えています。司会は結婚式をリードしていく立場なので、「大人なしゃべり」をするように言われました。当時はそれがどういうものか、どうしたらいいのかわからず悩みました。少し声のトーンを落とし、盛り上げるところは高くしてメリハリをつけるといった練習を何度もしました。


オーディションに受かった時は、それまで味わったことのないうれしさ。夢はかなえられると実感しました。アカデミーに入っていなければ、今の私はないと思っています。

事務所に入って3ヶ月後に、初めて司会を担当しました。とにかく緊張して、笑顔が作れているかどうかもわからない状態。無我夢中で上手にはできなかったと思うのですが、終わってからお客様に「小林さんでよかった」と言っていただいたんです。あまりにうれしくて号泣してしまい、式場スタッフの方に驚かれました。幸せな場所で働けて、お客様に「ありがとう」と直接言っていただける仕事は他にありません。このひと言をやりがいに、今までがんばってきています。


式の2~3週間前に新郎新婦とお打ち合わせをしてプロフィールをお聞きし、進行の流れや演出を考えます。原稿は作りますが、式の最中は見ることができませんし、リハーサルもありません。その上、結婚式は予定通りにいかないものなんです。例えば、花束贈呈役のお子様が寝入ってしまっていたり。仕事をはじめた当初は戸惑いの連続でしたが、経験を重ねていくうちに次第に、アドリブでフォローしたり、盛り上げる言葉や感動を演出することができるようになりました。日々の努力のなかで「言葉の力」がついてきたのだと思います。


今も毎朝、アカデミー時代の教材を使って発声練習や早口言葉の練習をしています。実際に仕事をしてみると、やはり基礎が一番大事。教えられたことは全てが仕事に活かされています。TASAに入学するということは、夢への第一歩を踏み出したということ。あとは自分の努力、そして出会いだと思います。努力とは、基礎をしっかり身につけること。出会いとは、卒業時のオーディションで自分に合った事務所に出会うこと。がんばって勉強して、いい事務所とのご縁をつかんでください。人の幸せに貢献できる感動の仕事が待っています。

          (撮影協力:セレス立川)